書籍紹介(黒いキツネと白いキツネ)

「白が善で、黒が悪。」

「白の方が黒より優れている。」

一般にそう思われることが多く、

それは、キツネの世界でも同じだった。

ただし、キツネの善悪は、人間の世界の善悪とは少し違っていた。

「種族が違うため、文化や考え方も違う。」

ということからも、それは、当然のことと言えば、当然だった。

 

白いキツネは、王族階級、貴族階級であり、

黒いキツネは、労働者階級だった。

元々は、同じ色だったのかもしれないが、

王族階級、貴族階級のキツネは、部屋の中で暮らすことが多く、